介護職への応募条件でよく見かけるのが、やはり業界の代表的な資格である介護福祉士の有無だろう。介護福祉士になるためには最終的に国家試験に合格する必要があるのだが、そこまでには大学や専門学校、あるいは高校の専門課程を修了する必要がある。そしてもう1つが、実務経験3年以上に加えて450時間の実務者研修を受けた場合に、国家試験を受験できるルートだ。つまり当初は介護士の資格を所持してなくても、無資格で介護の仕事をしながら、介護福祉士を目指すルートが予め設定されている。したがってこの業界では無資格の方が介護職へ応募するケースは珍しくないうえに、採用者側でもそれを想定している業界であると言える。
無資格の方が採用面接で自己PRする際しては、それまで社会で培ってきた経験やスキルはもちろん、熱意や優しさなど人間性を前面に出してアピールする必要があるのだ。採用者側も無資格であることを理解した上で、あえて資格がない点について質問をして、応募者側のレスポンスや態度、業務スキルなどを探ることもある。ただこの場合でも、求められる資格とほぼ同等レベルの知識やスキル等があることを、慌てずにアピールするのがコツだ。たとえば資格がなくても長年にわたって家族の介護をしてきた事実や、他の福祉施設でヘルパーとして働いていた経験など、希望職種へ活かせるものがあれば積極的にアピールして、無資格であることをカバーしていこう。